彦根城博物館 テーマ展「雅な遊び」のお知らせ

2017年8月30日 更新

彦根城博物館にて「雅な遊び」のテーマ展が開催されますのでお知らせします。





 古来、日本で行われた遊びの多くは、古代中国から伝来した文化に起源があるとされています。その代表的な存在として知られるのが碁と双六です。この二つの遊びは、すでに奈良時代には日本に伝えられており、古い例としては、正倉院宝物として遺された碁盤や双六盤を挙げることができます。これらは、後に伝来した将棋とともに三大盤上遊戯として親しまれ、日本の伝統的な遊びとして長く受け継がれることとなりました。
 平安時代になると、和歌や仮名文字、物語文学をはじめとする雅な宮廷文化が花開き、その隆盛にともなって、日本独自の遊びの文化が形成されました。この頃に宮中で行われた歌合わせや貝合わせ、香合わせなど、趣向を凝らした品を出し合ってその出来を競う「合わせもの」や、雅楽、蹴鞠、雛遊びなどの雅な遊びは、後に、宮中のみならず広く行われるようになり、その遊戯法も次第に変化していきました。
 たとえば貝合わせは、平安時代の末には、同じ貝でないと殻が合わないという特性を生かし、対になる貝を当ててその数を競う「貝覆い」の遊びへと変化し、鎌倉時代から室町時代の頃には、この貝覆いが貝遊びの主流となりました。さらに江戸時代には、二枚貝は夫婦の強い絆を象徴するものと考えられ、貝覆いの貝とそれを入れる貝桶が、婚礼調度の筆頭として用いられるようになります。また、もとは貴族の遊びとして興じられていた蹴鞠や聞香、聞茶などは、室町時代の頃にその技術や理論が洗練され、師から弟子へと継承される「芸道」へと変化を遂げました。宮中で行われた雅な遊びは、形を変えながら脈々と受け継がれてきたのです。
 桃山時代になると、ポルトガルやスペインから伝来したいわゆる南蛮文化が、日本古来の遊びに多様な広がりを与えました。なかでもカルタは、百人一首をはじめとする歌カルタなどに展開し、大いに普及しました。江戸時代以降は、源氏物語の絵入り版本が出版されるなど、平安時代以来の雅な遊びの文化が、より広い層で受容されるようになります。
 本展では、井伊家伝来品を中心に、雅楽器や香道具、雛人形など、雅な遊びにまつわる品々を紹介します。日本の伝統的な遊びの文化に触れていただくとともに、精緻な技巧で彩られた遊戯具の工芸的な魅力にも、是非注目してご覧ください。




期間

平成29年(2017年)9月8日(金)~10月11日(水)

8:30 ~17:00まで(※入場は16:30まで)

※会期中無休

場所

彦根城博物館 展示室1



観覧料

大人:500円(450円) 小・中学生:250円(170円)

(  )内は30名以上の団体割引料金

*彦根城・玄宮園・開国記念館とのセット料金は

大人:1500円(1350円) 小・中学生:550円(450円)

*常設展「“ほんもの”との出会い」も併せてご覧いただけます。



関連事業

ギャラリートーク

日時
平成29年(2017年)9月9日(土) 11:00~11:30、14:00~14:30
*いずれも同内容
場所
当館展示室1
その他
観覧料が必要です。
担当
彦根城博物館 学芸員
申込み
不要(※直接会場にお越しください。)