彦根城博物館テーマ展のお知らせ

2020年6月6日 更新

彦根城博物館にて、テーマ展「彦根藩御用絵師佐竹永海-写山楼から愛雪楼へ-」が開催されますのでお知らせします。

 
 佐竹永海(1803年~1874年)は、江戸時代末から明治時代初めにかけて活躍した絵師です。奥州会津の出身で、幼少の頃から地元の狩野派の絵師に画を学び、18歳ないし20歳頃、江戸に出て関東画壇を席巻していた谷文晁(1763年~1840年)の画塾「写山楼」に入り、20代後半にはある程度名が知られるようになりました。晩年までには自邸の「愛雪楼」と命名した室または建物で制作に取り組んでいたとみられます。
 天保9年(1838年)、永海は36歳にして彦根藩井伊家に召し抱えられ、御用絵師として活躍します。井伊家12代直亮が直接文晁に弟子を採用したい旨を伝え、文晁が永海を推挙したといいます。以後永海は、13代直弼、14代直憲の3代にわたり御用をつとめ続けました。
 明確な区別があるわけではありませんが、御用絵師の仕事は、藩の公的な仕事と、当主の私的な仕事とに分けて考えることができます。前者の例として、御殿の障壁画の制作や、当主の肖像画の制作、祝いの席での席画などが挙げられます。私的な仕事とは、特に直亮に関するものです。例えば、名器といわれる雅楽器を入手した直亮は、保存箱の新調にあたってその文様の下絵を描かせ、人から借り受けた掛軸を写させ、絵の鑑定や斡旋もさせています。永海は、幅広い趣味に生きた直亮の趣味を充実させる役割も担っていたといえます。
 永海の師である谷文晁は、中国の北宗画と南宗画を合わせた静謐な画風をはじめとして、多彩な画派の折衷様式をとるなど、あらゆる画風の作品を制作し、その貪欲な姿勢は「八宗兼学」と称されました。弟子である永海もまた、師同様に多彩な画風の作品をのこしており、どのような御用にも応えることのできる器用な絵師であったといえるでしょう。
 彦根藩御用絵師になったといっても、永海の活動拠点は基本は江戸でした。井伊家当主は大老就任時は常に江戸に詰めており、永海には写山楼の重鎮としての役割もあったはずです。江戸で出版された本の下絵制作や絵馬の制作など、彦根藩以外の仕事にも精力的に取り組んでいます。
 本テーマ展は、佐竹永海の御用絵師としての活躍を中心とした画業と、その多様な画風に注目し、永海像を浮き彫りにしようとするものです。





期間

令和2年(2020 年)6月12 日(金)~7月14日(火)

8:30 ~17:00まで(※入場は16:30まで)

※会期中無休

場所

彦根城博物館 展示室1




観覧料

大人:500円(450円) 小・中学生:250円(170円)

(  )内は30名以上の団体割引料金

※常設展「“ほんもの”との出会い」も併せてご覧いただけます。


関連事業

ギャラリートーク

※予定していましたギャラリートークとテーマ展関連講座につきましては、新型コロナウィルスの感染症拡大防止のため開催しません。

 

彦根城博物館

〒522-0061 滋賀県彦根市金亀町1-1
TEL: 0749-22-6100
FAX: 0749-22-6520
http://hikone-castle-museum.jp/