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石碑 中山道・彦根道分岐道標

旧中山道鳥居本宿の南端近く、中山道が彦根道と交わる地点の南西隅に設けられている道標です。

 幅・奥行きとも25.5㎝、高さが124.5㎝の角柱状で、上端はやや丸く納めています。石材は花崗岩。細長い4側面の内、3面に文字が刻まれています。南面に行書体で「左 中山道 京 いせ」、東面に同じく行書体で「右 彦根道」、北面には楷書体で「文政十丁亥秋建之」とそれぞれ記しています。
 中山道など江戸時代の主要街道には、多くの道標が設けられました。これらの道標は、道そのものを標示したものと、名所旧跡を案内するタイプに分けられますが、本例は前者に分類されます。
 道標が設置されて4年後の天保2年(1831年)に描かれた「鳥居本宿絵図」にはこの道標の表記があり、中山道と分岐した道の先には「彦根道」と記されています。彦根道は中山道と彦根城下をつなぐ道。江戸時代には切通道あるいは朝鮮人街道とも呼ばれましたが、江戸時代以前は佐和山の太鼓丸の堀切を経由して大手(鳥居本)側と彦根側をつなぐ城内の道であって一般の人々の往来はなく、また、山田町地先から中山道(当時の東山道)までの間に道もありませんでした。両者間に新道が造られ、彦根道として整備されるのは、彦根藩2代井伊直孝の時代のことです。
 この道標は、制作年代が明確でほぼ原位置を留めており、また設置して4年後に描かれた宿絵図にも描かれるなど、滋賀県を代表する道標の1例として貴重です。

石碑 中山道・彦根道分岐道標

滋賀県彦根市鳥居本町