市指定文化財 塔心礎(普光寺廃寺)

普光寺廃寺は、彦根市普光寺町の廣濱神社一帯に建立されていた白鳳寺院です。
白鳳寺院は7世紀後半に建てられた古代寺院で、市内には普光寺廃寺のほかに5か所でその痕跡が確認されています。周囲には「堂畑」「堂ノ北」「大伝」など、寺に関する小字名が残っており、寺院があったことをうかがわせています。塔心礎は塔の中心部を貫く心柱の基礎で、塔の他の礎石に比べて大きなものが使われるため、塔がなくなった後でも塔心礎のみ現位置に残される事例が多く見られます。廣濱神社にある塔心礎は、辺長が約2.2mの隅丸の方形をしており、その内部に直径約85cmの柱穴が掘られており、白鳳期の形態的特徴を示しており、市内で唯一現況が確認できる重要な資料です。彦根市指定文化財に指定されました。

市指定文化財 塔心礎(普光寺廃寺)

所在地滋賀県彦根市普光寺町