旧彦根藩足軽組屋敷 善利組・服部家住宅

善利組・服部家住宅は、旧芹橋12丁目のほぼ中央、旧大辻通りと旧中辻通りの間に位置しています。
主屋は間口が4間、奥行きが5間半の切妻造・桟瓦葺の中2階形式で、通りに面して妻面を見せ、表に向かって下屋を架けています。

出入口は門を入って左に折れる平入です。建物の平面は、主屋の表側に一部を板張りとする土間を設けて「だいどこ」とし、井戸などを併設しています。土間は天井を張らずに吹き抜けとしており、主屋の小屋組を見ることができます。土間の奥には3畳の「げんかん」、8畳の「ざしき」、4畳の「おいえ」などの4部屋で構成されています。4部屋はやや不整形ですが、前土間型4間取りの平面形態をとっています。
「ざしき」は床を備えて長押を回しており、庭を望むことができます。庭には、かつて稲荷社が2棟築かれていましたが、現存していません。また、「おいえ」の押入れの中には、2階へ通じる階段が設けられています。
服部家住宅は、若干の改造は見られますが、江戸時代後期の善利組足軽屋敷の姿を良好に留めており、今後の善利組足軽屋敷の保存と活用に大きく寄与する歴史的建造物です。

※外観のみで、内観は非公開となっております。

旧彦根藩足軽組屋敷 善利組・服部家住宅

所在地滋賀県彦根市芹橋