彦根城佐和口多門櫓(開国記念館)

開館時間:8:30~17:00(入館16:45まで)
休館日:12月25日~12月31日

「開国記念館」は、昭和35年(1960年)に井伊直弼の没後100年を記念する事業として、彦根市民の浄財によって、彦根城の佐和口多聞櫓を再現したものです。
「いろは松」に沿った登城道の正面に佐和口があり、その桝形を囲むように築かれているのが佐和口多聞櫓です。佐和口は南の京橋口、西の船町口、北の長橋口とともに中濠に開く4つの門の1つ。表門に通じる入口として、大手の京橋口とともに彦根城の重要な城門の1つでした。

重要文化財となっている佐和口多聞櫓は、佐和口に向かって左翼に伸びており、その端に二階二重の櫓が建ち、多聞櫓に連接しています。多聞櫓は長屋のような形が特徴的な櫓の一種で、「多聞」の名は戦国武将松永久秀の多聞城(奈良市)で初めて築かれたことに由来すると伝えています。佐和口の多聞櫓は、佐和口の桝形を囲むように二度曲折する長屋となっています。この櫓の内部は7つに区画され、中堀に向って三角形「△」と四角形「□」の狭間が交互に配置されています。
現存する多聞櫓の右端は切妻屋根で不自然に途切れ、石垣のみの空地が広がります。
かつてこの地には二階二重の櫓門が桝形を見下ろすように架かっていましたが、明治初年に解体されてしまいました。 空地はその名残りです。ちなみに桝形より右翼に伸びる長大な多聞櫓も同時に解体され、現在の櫓は昭和35年(1960年)に井伊直弼の没後100年を記念する事業として、彦根市民の浄財によって、彦根城の佐和口多聞櫓を再現・復元されたコンクリート造りの建物です。
佐和口多聞櫓の建立について詳しいことはわかっていませんが、彦根城がおおよその完成をみた元和8年(1622年)までには建てられていたと考えられています。 その後、明和4年(1767年)に城内で発生した火災で類焼し、現在の建物は明和6年から8年にかけて再建されたものです。
以後、直弼を顕彰する展覧会などが継起的に催され、昭和59年には一部を改装し、「彦根市民ギャラリー」として使用してきましたが、平成14年には閉館となりました。
平成19年に開催された国宝・彦根城築城400年祭で、「井伊家14代物語」会場として使用され、平成20年10月1日からは展示施設となっています。

彦根城佐和口多門櫓(開国記念館)

所在地滋賀県彦根市金亀町
Webhttps://www.city.hikone.lg.jp/kanko/rekishi/6/3/7605.html