石碑 恒河寺跡(竹ヶ鼻遺跡)

竹ヶ鼻遺跡は、彦根市竹ヶ鼻農住組合の土地区画整理事業に伴い、平成8年に彦根市教育委員会が発掘調査を行いました。

犬上川右岸の自然堤防上に位置するこの遺跡は、以前から白鳳時代(645年~707年)の瓦が出土する遺跡として注目されていましたが、今回の発掘調査により古墳時代後期の集落跡に白鳳時代から奈良時代(708年~781年)中期にかけて寺院が造営され、寺院が廃寺になった後にこの跡地を整地し、大型の堀建柱建物(倉庫)を中心とする建造物群を配置した郡衛(奈良時代の群を治めていた役所)が建てられていたことを確認しています。
出土した遺物は、この遺跡を物語るように布目瓦を主として、土師器や須恵器さらに銅製の匙や鴟尾(寺院等の大棟の両端に取り付けた魚の尾の形の飾り)も出土しています。
この建物遺物群は、奈良時代中期に建てられたものであることを確認しており、竹ヶ鼻遺跡は犬上郡衛など奈良時代の彦根地域の歴史を解明していくうえで貴重な資料です。

石碑 恒河寺跡(竹ヶ鼻遺跡)

所在地滋賀県彦根市竹ヶ鼻町