期間限定特別公開あり
松原下屋敷(お浜御殿)は、11代当主井伊直中により文化7年(1810年)ころに琵琶湖畔に造営された下屋敷です。 旧彦根藩のもう一つの下屋敷である槻御殿(玄宮楽々園)とは立地や趣とも異なり、公式性を離れた内向きの庭園を主体とした下屋敷でした。
松原下屋敷の庭園は、優れた造園技術を駆使し、琵琶湖の水や山の自然を活かして造られています。琵琶湖の水位と連動して汀線(波打ちぎわ)が変化する汐入形式の手法を用いた池を中心に、西側は州浜の広がる穏やかな景観とし、東側は築山(庭に築いた小さな山)が折り重なる深遠な趣となっています。13代当主井伊直弼の時代には「がけ之御茶屋」・「南台之御茶屋」・「通天御茶屋」・「菊之御茶屋」の4棟の茶室も要所に設けられていたようですが、現存していません。
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