登録有形文化財 宇水理髪館

宇水理髪館は河原3丁目の中央に位置し、通り北側にあります。
この建物は、切妻造・桟瓦葺・平入の構造ですが、表側は両端の柱がアーチを支えているような、洋風のモダンな外観となっています。また、アーチのキーストーンは理髪館らしくバリカンが形どられており、両端の柱の先端にはアカンサスの葉、外壁上部にはコーニス(軒蛇腹)を模したような装飾がそれぞれあり、細部にもこだわった様子がうかがえます。

建物の内部は、表側のようなモダンな装飾による1階店舗部分と、和風の意匠でまとめられた2階座敷部分から構成されており、階ごとに異なる意匠が存在しています。
1階は理髪館の店舗として利用され、当初はオリジナルのインテリア・デザインでまとめられていましたが、近年、一部を改修されました。2階は座敷を含む2室からなり、座敷の縁側を出るとベランダがつく構成となっています。
建築当初は、1階の表側壁面の位置が現状よりも前面に出ていたり、待合室は床を持つ畳の部屋でありましたが、それ以外は大きく変更されていません。
建築年代は、昭和11年(1936)に先代が建築されたもので、設計は袋町の澤藤建築業、施工は栄町の松岡工務店と伝えられています。宇水理髪館は昭和初期の近代建築としてたいへん貴重な建物といえます。

※外観のみで、内部は非公開となっております。

登録有形文化財 宇水理髪館

所在地滋賀県彦根市河原3丁目
Webhttps://www.city.hikone.lg.jp/kanko/ibento/7/2/7673.html